楽●天 :集めて楽しい!キャラクター大図鑑「スヌーピー特集」

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「題詠マラソン」2003観戦記&2004拾い読み
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DKLog.JP::Diaryあしあと

■ 2003/10/31 風間祥さん
■ 2003/10/30 平岡ゆめさん
■ 2003/10/29 マーシーさん
■ 2003/10/28 山本双葉さん
■ 2003/10/27 ひな菊さん
■ 2003/10/26 黒瀬珂瀾さん
■ 2003/10/25 久野はすみさん
■ 2003/10/24 宮原素一さん
■ 2003/10/23 朔田みあさん
■ 2003/10/22 青山みのりさん
■ 2003/10/21 なかはられいこさん
■ 2003/10/20 小野秀夫さん
■ 2003/10/19 兵庫ユカさん
■ 2003/10/18 ひぐらしひなつさん
■ 2003/10/17 文屋亮さん
■ 2003/10/16 塩谷風月さん
■ 2003/10/15 烏情さん
■ 2003/10/14 田外茗子さん
■ 2003/10/13 加藤苑三さん
■ 2003/10/12 氏橋奈津子さん
■ 2003/10/11 佐藤新樹さん
■ 2003/10/10 夏己はづきさん
■ 2003/10/09 大畑靖夫さん
■ 2003/10/08 宵闇さん
■ 2003/10/07 羽田野令さん
■ 2003/10/06 日向まゆさん
■ 2003/10/05 佐藤りえさん
■ 2003/10/04 谷川由里子さん
■ 2003/10/03 春村蓬さん
■ 2003/10/02 瓜生ゆきさん
■ 2003/10/01 壱架さん

風間祥さん
112番目に完走された風間祥さんの100首より。

輪をくぐるサーカスの獅子 火の輪抜け月の輪を抜けやがて暗闇 (002:輪)

致死量の愛を点滴するように深夜に雫する雨の音 (013:愛)

麦茶には故郷の祖母の思い出が 木陰で聴いたカナカナの声 (054:麦茶)

アレルギー物質一杯溜め込んで痒いのだろう漆、櫨の木 (075:痒い)

水よりも淡き卵を生む魚とその儚さと遊ぶ 短歌と (100:短歌)  風間祥


(1月9日選歌)




2003/10/31 (FRI)
▲Top

平岡ゆめさん
111番目に完走された平岡ゆめさんの100首より。

こんなにも上手にひいた口紅をもうなぞらない人を淋しむ (016:紅)

糸杉の森のはずれで少年が見ていた空のような告白 (029:森)

蛇口から滴り止まぬ水の如人を憎んでしまう真夜中 (057:蛇)

「明日はたぶん晴れると思う」電話口二人いろんな嘘を付き合う (058:たぶん)

祈る手の形に蕾む睡蓮を闇に浮かばせ池は静もる (061:祈る)

表でも裏でもコインはゆるゆると同じ速度で沈みゆきたり (069:コイン)  平岡ゆめ


*「091:煙」の歌をみつけられなかった。

(1月4日選)

2003/10/30 (THU)
▲Top

マーシーさん
110番目に完走されたマーシーさんの100首より。

ふところに直隠したる真実をひきぬくやうに穹に射ちたし (007:ふと) 

からの段ボール天までつみあげてむなしき朝が蹴飛ばしにくる (014:段ボ−ル)

北向きの小窓ひらきをり 線香の匂ひに添ひて咲く曼珠沙華 (021:窓)

蛇足だが原の泪が讀賣の紙面にあはく滲むその日を (057:蛇)

地質調査資料によると断層のその歯軋りはストレスである (073:資)  マーシー


(1月4日選)

2003/10/29 (WED)
▲Top

山本双葉さん
109番目に完走された山本双葉さんの100首より。

喪失を告ぐる使者あり まだ明かき冬空昇る上弦の月 (001:月)

「知らざぁ言って聞かせやしょう」音羽屋が振袖脱いで見せる初春 (005:音)

ちはやぶる神代のものか悲しみは ビーズが飛び散るみたいに泣いた (018:泣く)

自意識を奪ってください 潜りこむ炬燵の中で当たるのは何 (060:奪う)

膝裏が痒い ここには神様が残してくれた無垢があるから (075:痒い)  山本双葉


(1月4日選)

2003/10/28 (TUE)
▲Top

ひな菊さん
108番目に完走されたひな菊さんの100首より。

ねんねんこ子守唄さえ届かない 耳をふさいで泣くのはずるい (018:泣く)

三時です。母の背中が透けるようドーナツの穴指で埋める (064:ド−ナツ)

時たてば剥いた林檎のようになる並べた言葉むず痒いだけ (075:痒い)

銀杏は老いたピエロの涙かな焙烙ゆすり歌思い出す (085:銀杏)

小屋の中愛し合うたび絡みつく途方に暮れる人形遣い (092:人形)  ひな菊


(1月4日選)

2003/10/27 (MON)
▲Top

黒瀬珂瀾さん
107番目に完走された黒瀬珂瀾さんの100首より。

音叉より夜はあふれてわが胸の檣楼にこひびとは眠りぬ (005:音)  

独語訳『葉隠』といふ虚無持ちてくぐる地下鉄連絡通路 (015:葉)

遺伝子の解析されやまぬ夜を驟雨のひびき神のごとしも (036:遺伝)

走るなら波打ち際を 夏に降る雪あらば降れ吾の履歴に (040:走る)

秋霖をするどく弾くぼくたちに視野狭窄の夜明けは届く (056:野)  黒瀬珂瀾


(12月18日選)

2003/10/26 (SUN)
▲Top

久野はすみさん
106番目に完走された久野はすみさんの100首より。

正しいとか間違ってるとか言う前にその泥靴を脱いだらいかが? (006:脱ぐ)

詩のような五月であればきんぽうげ風のことなどもう気にするな (023:詩)

「死んでから大事にされてもねえ」と言う母は仏壇掃除がきらい (048:死)

紫野行けば花散る現世(うつしよ)は指切りのゆび並んだ荒野 (056:野)

やさしさに酔ってるでしょうきっちりとキャラメル包みするのはやめて (074:キャラメル)  久野はすみ


(12月18日選)

2003/10/25 (SAT)
▲Top

宮原素一さん
105番目に完走された宮原素一さんの100首より。

韃靼の馬の鞍には塩がふき足らぬ足らぬと駆け抜けてゆく (008:足りる)

エビアンもマイナスイオンも金まうけ金まうけだが蕎麦水に取る (011:イオン)

世代とふことかも知れぬ味の素白菜の漬物に振りかく (022:素)

夕暮れを逢魔が時といふらしいマックぱくつく妻にばつたり (026:妻)

親といふ生き物は所詮子猫らが奪ひあつてるモグラの死体 (060:奪う)  宮原素一


(12月18日選)

2003/10/24 (FRI)
▲Top

朔田みあさん
104番目に完走された朔田みあさんの100首より。

重ければ重いほどよい君だけに鍵をわたした私の窓は (021:窓)

くちびるが固まつてゐる忘れたいことを忘れてしまふほど冬 (027:忘れる)

君の手がなにかを思ひだしてゐて仔猫の舌のやうにざらつく (031:猫)

神さまはどこにもいない外苑の銀杏は見られるために色づく (085:銀杏)

美しくまるめこみたい石鹸のもくろみもろく崩れ去りゆく (096:石鹸)  朔田みあ


(12月11日選)

2003/10/23 (THU)
▲Top

青山みのりさん
103番目に完走された青山みのりさんの100首より。

ペットの死は八才の子の凪となる「さよならいつか海であおうね」 (003:さよなら)

数わずか三十一文字の歌にさえつく贅肉の疎ましきこと (039:贅肉)

フェミニズム。語ってしまえば安売りの麦茶パックのひとつと思う (054:麦茶)

てかてかにひかりかがやく水たまり あたしがそこにいるとおもった (076:てかてか)

雲梯を渡るためには固く固く閉じた拳を開かなければ (089:開く)  青山みのり


(12月11日選)

2003/10/22 (WED)
▲Top

なかはられいこさん
102番目に完走されたなかはられいこさんの100首より。

輪郭のあちらこちらがほころびてとうとう砂になってしまいぬ (002:輪)

くるぶしの上に重なる木の影がふふふとふるえ笑う春です (007:ふと)

ひめじおんからすのえんどうへびいちご僕に足りない力のすべて (008:足りる)

指組んで眠るおまえのたましいは欅ときどき銀いろの猫 (031:猫)

部屋中に林檎煮つめる匂いして家族はほろぶ喉を開いて (082:ほろぶ)

かさかさと音をたててる紙袋とおい記憶の父かもしれず (099:かさかさ)  なかはられいこ


(12月10日選)

2003/10/21 (TUE)
▲Top

小野秀夫さん
101番目に完走された小野秀夫さんの100首より。

きらきらもいいけど詩ならどろどろが私の好みだから光るの (023:詩)

妻からの留守電の声久びさに忘れておりしはにかみの色 (026:妻)

星座にも干支にもなくて猫たちはわがもの顔が今日もお似合い (031:猫)

公園のトイレのタイルてかてかに落書きしてと発情の匂い (076:てかてか)

石鹸がなくて差し支えありますか?兵器は?国家は?短歌は?愛は? (096:石鹸)  小野秀夫


(12月10日選)

2003/10/20 (MON)
▲Top

兵庫ユカさん
100番目に完走された兵庫ユカさんの100首より。

日光が足りないせいで伸びてゆく葉と葉の間のような沈黙 (015:葉)

すこしでもながくいっしょにいたかったあの雪の日の猫舌はうそ (031:猫)

ずぶ濡れの日傘をドアに立て掛ける瀕死の鳥のようだゆるして (048:死)

テーブルに月が林檎の影を置くここが、世界の真ん中だから (055:置く)

敢えて「僕」のさみしさを言う 雪の日にどこかへ向かうレントゲンバス (066:僕)  兵庫ユカ


(12月9日選)

2003/10/19 (SUN)
▲Top

ひぐらしひなつさん
99番目に完走されたひぐらしひなつさんの100首より。

中天に月しらじらと今宵またあなたの舟に櫂だけがある (001:月)

突破するには思慮深すぎたきみのためやさしく燃えさかれバリケード (012:突破)

土砂降りの雨に打たれて段ボールはもう羽搏けぬ水鳥と化す (014:段ボール)

胸の裡に蒼い炎の揺れる日は鱗の擦れる音たてて泣く (018:泣く)

天窓はとおく夜へとひらかれて銀の匙からこぼれる砂糖 (021:窓)

どの部屋の時計もすこしずつずれて二月の朝のひかりをまとう (094:時)  ひぐらしひなつ


(12月9日選)

2003/10/18 (SAT)
▲Top

文屋亮さん
98番目に完走された文屋亮さんの100首より。

20年がかりで付いた贅肉は「アラン・ドロン」の渾名を父から奪つた (039:贅肉)

ああやはりわたしは何かを殺してた校庭の端に陽炎が立つ (044:殺す)

西陽は苦きくれなゐ 俎板に包丁置かれ燦燦と照らさる (055:置く)

間欠泉の噴出を待つひとびとの硫黄の香するそれぞれの影 (071:待つ)

殺菌スプレー撒きすぎて死ねワタクシハヤヤ汚レテモ生キテイケルサ (078:殺)  文屋亮


(12月9日選)

2003/10/17 (FRI)
▲Top

塩谷風月さん
97番目に完走された塩谷風月さんの100首より。

休みたい日曜である黙々と駅前広場の裸婦像の錆び (009:休み)

その頬にうっすらと紅刷きながら心臓の無い少女人形 (016:紅) 

冷蔵庫の切ったレモンの断面を包むラップの切なさだ 今 (052:冷蔵庫)

深層水ふかぶか飲めば肋骨をちいさな白い海女降りてゆく (063:海女)

足か手か手か手か足か足か手かてかてか光る糸を張る蜘蛛 (076:てかてか)  塩谷風月


(12月9日選)

2003/10/16 (THU)
▲Top

烏情さん
96番目に完走された烏情さんの100首より。

誰も吊り輪で十字懸垂する時にキリストの顔おもひだせない (002:輪)

綱引きの掛け声太き若者のいつかはるけき死を引き寄せよ (048:死)

水練に励む文学青年のみんな仲良く太宰が嫌ひ (049:嫌い)

アメリカにかくも響ける野茂といふ日本のことば美しきかな (056:野)

高見盛の化粧回しのロボットの話おほくは悲しき話 (067:化粧)  烏情


(12月9日選)

1首目、結句「おもひだせない」は「おもひださない」のほうがいいように思いました。

2003/10/15 (WED)
▲Top

田外茗子さん
95番目に完走された田外茗子さんの100首より。

わたつみの面に色の無き光(かげ)を置きあからひく月天心にあり (001:月)

両の掌を深く差し入れ段ボール箱より地球(テラ)を取り出だしたり (014:段ボール)

簡略に答うるならば素饂飩を啜るが如き男こそよし (022:素)

星一つ掴まえ損ねてしまいたる狼の吹く口笛聞こゆ (032:星)

月の夜乙女狐が畑に来て南瓜の花を咲かせてゆけリ (050:南瓜)  田外茗子


(12月9日選)

2003/10/14 (TUE)
▲Top

加藤苑三さん
94番目に完走された加藤苑三さんの100首より。

なんかもうよく分からんわ。だからもう心は脱いで置いときたいわ。 (006:脱ぐ)

葉っぱからおちたしずくが敷石になきがおみたいなもようをつくる (015:葉)

つぶされたペットボトルは自分ではない駅のゴミ箱に捨ててく (035:駅)

走ってく貴方がばらまくキャンディを全部私が拾うと誓った (040:走る)

「裏表ある奴なんてシンプルよ?コインにしたって三面あるのに」 (069:コイン)  加藤苑三


(12月8日選)

2003/10/13 (MON)
▲Top

氏橋奈津子さん
93番目に完走された氏橋奈津子さんの100首より。

その森の夜が明ける時よろこびにしんとふるえる一葉がある (015:葉)

きみはすべての緑の陰に眠るからパセリの森を俯瞰してみる (029:森)

置き石のように置き手紙のようにきみのひたいにてのひらを置く (055:置く)

秋暮れてえぞりんどうを摘みにゆく野は亡き母の箪笥のにおい (056:野)

海女さんのすごいところは潜るよりむしろ再び浮かんでくること (063:海女)  氏橋奈津子


(12月8日選)

2003/10/12 (SUN)
▲Top

佐藤新樹さん
92番目に完走された佐藤新樹さんの100首より。

公孫樹にはぼくらが馬をこっそりと匿っており行人が見る (025:匿う)

忘れても形を変えてよみがえる恋といおうか季節といおうか (027:忘れる)

抜いてのちがらんどうなる本棚に蝉のぬけがら拾って置こう (045:がらんどう)

何もない逆さになってもなにもでない 海女のようなる心の素もぐり (063:海女)

ぼくは僕 あなたはあなたとする秋のはずれに落とす時計の鎖 (066:僕)  佐藤新樹


(12月8日選)

2003/10/11 (SAT)
▲Top

夏己はづきさん
91番目に完走された夏己はづきさんの100首より。

(あの人を忘れるためにした事のせいで結局) 忘れられない (027:忘れる)

贅沢なスポーツジムでできあがる筋肉こそを贅肉と呼べ (039:贅肉)

嫌いって言葉を発明した人が嫌いであったものを知りたい (049:嫌い)

適当に置かれたようなビル群の隙間でたぶん恋をしていた (058:たぶん)

芯切れのシャーペンだとはわかっててノックしてみる程度の希望 (081:ノック)  夏己はづき


(12月8日選)

2003/10/10 (FRI)
▲Top

大畑靖夫さん
90番目に完走された大畑靖夫さんの100首より。

ブルーベリーを煮詰めゆく鍋肌の紅ぐらい恋してみたし (016:紅)

菜の花の茹で汁に似て青あおと虚構に浸るメディアなる害 (020:害)

百万のグミの実ならぶ方眼が光捉えてCCDとふ (065:光)

寒鰤の下僕となりて大根の細胞甘く煮崩れてをり (066:僕)

ネクタイに織られし葡萄ひと房の熟成進む宙吊りのまま (080:織る)  大畑靖夫


(12月6日選)

2003/10/09 (THU)
▲Top

宵闇さん
89番目に完走された宵闇さんの100首より。

愛という説明できない代物に憧れ受け入れ感じた子宮 (013:愛)

おでん鍋ハートに型抜く蒟蒻の君が外側私は内側 (019:蒟蒻)

我慢という世に掛け違うボタン噛み外せないまま天国の駅 (035:駅)

建て前と本音で出来てる金太郎飴資本社会の舌がころころ (073:資)

かさかさと蠢く虫の気配するホット珈琲流し込みます (099:かさかさ)  宵闇


(12月6日選)

2003/10/08 (WED)
▲Top

羽田野令さん
88番目に完走された羽田野令さんの100首より。

霙降る二月の街の人群をはなれ三月書房に来たり (001:月)

さよならが降るふる春を蒼ざめて肢体は管に繋がれてゐる (003:さよなら)

きらきらとガラスのかけら他人事のやうに私の昨日が割らる (024:きらきら)

片陰のかくも閑けき人の世の一夫一妻と棲みなす慣らひ (026:妻)

歩み去る駅の白さがいつまでもこびりつきたる真夜中である (035:駅)  羽田野令


(12月5日選)

2003/10/07 (TUE)
▲Top

日向まゆさん
87番目に完走された日向まゆさんの100首より。

「妻ようじ」爪楊枝より可愛いと食堂の隅溜息をつく (026:妻)

満月よこないだのこと忘れてる?鋭い刃物みたいだったよ (027:忘れる)

でこぼこのせんべい食べて思い出すうさぎに見えた月の表面 (030:表)

なんとなく寂しくなったら外へ出て南から吹く風に当たろう (046:南)

ドア開く人が乗り込みドア閉まるエレベーターはちょっと苦手だ (089:開く)  日向まゆ


(12月5日選)

2003/10/06 (MON)
▲Top

佐藤りえさん
86番目に完走された佐藤りえさんの100首より。

紅い薔薇死にゆく薔薇の切り口が水を吸う音だけが聞こえる (016:紅)

くきやかに笑いたまえり害虫駆除専門会社訪問社員 (020:害)

三回忌終えて無人の駅に立つひとのこころは光の柱 (028:三回)

天心に月あらばこの駐車場泳げそうなり 入りてゆかんか (041:場)

にれがむは牛の反芻 祈るときからだは閉じたプリズムになる (061:祈る)

さあかすのとらんぽりんのしょうねんのいまひるがえるびろうどの靴 (086:とらんぽりん)  佐藤りえ


(12月3日選歌)

2003/10/05 (SUN)
▲Top

谷川由里子さん
85番目に完走された谷川由里子さんの100首より。

目にみえるものよ途絶えて目にみえぬものに思想を(音感のある) (005:音)

八月の生まれながらの手妻師の手元ばかりをみていた夕暮れ (026:妻)

空き地にはその後工事の看板がとんかつの歯応えみたいに立った (037:とんかつ)

火曜日の同じ時刻に働いている従業員に似るように笑う (068:似る)

(FAXはスカイダイバー)スリッパを履いてゆっくり朝食をとる (087:朝)  谷川由里子


(12月3日選歌)

2003/10/04 (SAT)
▲Top

春村蓬さん
84番目に完走された春村蓬さんの100首より。

君は外わたしは窓の内側でときをり同じ鳥を見てゐる (021:窓)

歌も詩も語ることなき夫より「妻」とふ一首詠まれてもみたし (026:妻) 

走るのは僕の両足掴むのは僕の両手だ 迷ふなこころ (066:僕)

玄関につよく香れる百合は咲き眠らせておく今日の断念 (070:玄関)

鳩尾に落ち葉のつもる音がする ほろびゆく種の末裔なれば (082:ほろぶ)  春村蓬


(12月3日選歌)

2003/10/03 (FRI)
▲Top

瓜生ゆきさん
83番目に完走された瓜生ゆきさんの100首より。

愛だけを啄む鳥のたまごよりできたプリンを冷凍庫へと (013:愛)

振りかざす妻の正義は正当で故にラーメンは長く伸びゆく (026:妻)

日常に忘れ去られた花束が静かに朽ちる駅前の路地 (035:駅)

トンネルで大きく伸びた死の文字が明るく見える時代「夜露死苦」 (048:死)

大脳の裏側がむず痒くなり耳かきなどで誤魔化してみる (075:痒い)  瓜生ゆき


(12月3日選歌)

2003/10/02 (THU)
▲Top

壱架さん
82番目に完走された壱架さんの100首より。

淋しくて呼吸もできない夜ならば、小さな窓から風を送るよ (021:窓)

迷い込む 木々の茂った広い広い森のようなキミのココロに (029:森)

この場合あたしは泣くべきなのかって考えたけどわからなくって。 (041:場)

予言書は信じてあげない、あたしたち出逢うことすら書かれてなかった (083:予言)

この扉、開けてほしいの、すぐそこに冬がやってきている、早く! (089:開く)  壱架


(12月3日選)

2003/10/01 (WED)
▲Top

Writer: 伊波虎英(旧・神崎ハルミ)